ではどう設計?

あえて、IN(内部)とOUT(外観)、TOTAL(全体)に別けてみましょう。コスト、法規制は別ルートで関わってきます。そしてこれは、あくまで「言葉で説明している」ことをご理解ください。
IN: 狭小になるほど制約が多い分、必要機能を収めるだけでいっぱいの場合が多く、空間の「有効活用」への腕の見せ所です。二世帯がどう住み分けるのか、高齢者向きの造りはどうすべきかなどの大きなテーマにそって、何に建主がこだわっているのか、そこを見分けて空間を把握し「図面化」します。そこには、風通し、明暗のコントラスト、窓の位置、大きさによる景観の取り込み、時代を先取りした断熱など省エネ問題などを重要な設計条件とします。そして人間の体や感覚、意識へ影響を全体的に把握して、生きる楽しさ、豊かさを感じられる建築にします。
OUT: 窓からの眺めの良さと共に、外観、植栽などを周辺環境と呼応させたいですね。近隣に与える効果もあり、街並の美しさを導きだす原点にもなります。
TOTAL: 人間らしいスケールへの理解と計測、プロダクト・デザイン的な設備・空間処理(設置機材の効果、効率・修復など)も必要となります。快適でオリジナルな空間の魅力を導くには、議論、説明、納得による建主との理解と協力、特に信頼感が必要になります。
但し、この設計のためには多くのハードルがあります。それを乗り越えるために、当事務所は、手続き的に前相談(MAX1%の重み)をご提案しています。次の「3つのお願いがあります」をご参照ください。
なお、部位別の注意点については、後段の「FLOW−設計の流れ」をご参照ください。

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